骨粗鬆症

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症とは全身の骨は、皮膚と同じように新陳代謝を繰り返しています。骨が吸収される「骨吸収」と骨がつくられる「骨形成」のバランスが等しいことで、その密度が維持されます。
しかし、何らかの原因によって骨吸収に骨形成が追い付かなくなると、徐々に骨がスカスカに、折れやすくなります。この状態を、骨粗鬆症といいます。
特に女性は、閉経によって女性ホルモンの分泌が急激に低下することから、閉経後の骨粗鬆症リスクが高くなります。そして男性も、年齢とともに骨粗鬆症リスクが上昇します。
ご高齢の方の骨折は、寝たきりのきっかけになることも少なくありません。
女性の場合は50歳頃から、男性の場合も70歳頃から、定期的に骨密度検査を受けることをおすすめします。
当院では、最新鋭のX線TVシステム「Sonial Vision G4」を使った高精度の骨密度検査、およびお薬による治療を行っております。

骨粗鬆症の症状

初期の症状

骨粗鬆症は、初期には症状がありません。
しかしこの段階であっても、骨密度検査を受けると、数値が低くなっていることが分かります。

進行期の症状

進行するに従って、骨折のリスクが高くなります。転んだときに手をついた、尻もちをついた、あるいは咳・くしゃみをしたときに骨折してしまうケースもあります。
また、座る・前かがみになる・歩く・寝返りを打つといった動作の際、痛みを感じることがあります。
背中が丸くなる、身長が縮むといった変化も見られます。

骨粗鬆症で骨折が起きやすい部位

特に、脊椎(背骨)、腕の付け根、脚の付け根、肋骨、手首などの骨折の頻度が高くなります。

骨粗鬆症の原因

骨粗鬆症は大きく2つに分けられ、それぞれ原因が異なります。

原発性骨粗鬆症

原発性骨粗鬆症加齢、遺伝、閉経による女性ホルモンの分泌低下、無理なダイエット、喫煙習慣、飲み過ぎ、食習慣の乱れ、運動不足などが原因として挙げられます。

続発性骨粗鬆症

続発性骨粗鬆症糖尿病、慢性腎臓病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、動脈硬化の進行など、生活習慣病関連の疾患は、骨粗鬆症の原因となります。
また、関節リウマチ、自己免疫疾患、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、副甲状腺機能亢進症なども、骨粗鬆症のリスク要因となります。

骨粗鬆症の検査・診断

骨粗鬆症の検査には、以下の2つの方法があります。

画像による骨密度検査

加齢、遺伝、閉経による女性ホルモンの分泌低下、無理なダイエット、喫煙習慣、飲み過ぎ、食習慣の乱れ、運動不足などが原因として挙げられます。

検体検査

血液や尿から、骨代謝のバランスを調べる検査です。
治療が必要かどうかの判断、使用する薬の選択、治療の効果の評価などに役立ちます。

骨粗鬆症の治療方法

骨粗鬆症の治療の中心は、薬物療法です。患者様お一人おひとりに合った薬を選択し、処方します。

薬物療法

骨吸収を抑制する薬

女性ホルモン製剤、ビスフォスフォネート製剤、SERM(塩酸ラロキシフェン、バゼドキシフェン酢酸塩)、カルシトニン製剤、デノスマブといった薬です。
骨の吸収を緩やかにすることで、骨の形成が追い付き、骨密度の回復が期待できます。

骨の形成を促進する薬

活性型ビタミンD3製剤、ビタミンK2製剤、テリパラチド(副甲状腺ホルモン)といった薬です。
骨の形成を促し、骨吸収を上回ることで、骨密度の回復が期待できます。

その他

補助的にカルシウム製剤を処方することがあります。

根気強く治療しましょう

骨粗鬆症治療では、1~2年ほどかけて効果が現れます。
なかなか数値として実感できない(骨密度が上がらない)から、痛みが軽くなったからといって、自己判断で治療を中止しないようにしましょう。
薬が飲みづらいといった場合には、その変更も可能です。コツコツと継続することが大切ですので、当院と協力して頑張りましょう。

骨粗鬆症を放置すると

骨粗鬆症を放置すると骨粗鬆症を放置すると、骨折のリスクが高くなっていきます。そして、骨折した部位によっては、寝たきりのきっかけになってしまうことがあります。
特に、脊椎(背骨)が折れるケースでは、脊椎が部分的につぶれるように骨折してしまう「圧迫骨折」となり、痛みは生じるものの、「骨折だと気づかない」方が少なくありません。さらに、脊椎の別の部位で連鎖的に骨折し、背中や腰が大きく曲がってしまうこともあります。
早期に発見し、適切な治療を受けるためにも、女性の場合は50歳頃から、男性の場合も70歳頃から、定期的に骨密度検査を受けるようにしましょう。

骨粗鬆症の予防方法 -おすすめの食べ物は?

骨粗鬆症は、食事や運動に気をつけることで、一定の予防効果が得られます。

骨を強くするために運動を

帰還した宇宙飛行士の骨密度が低くなっていることからも分かるように、運動不足は、筋力だけでなく骨密度の低下を招きます。
適度な運動によって骨に負荷をかけることで、骨形成が促され、骨密度の上昇につながります。また、筋力がつき、転びにくくなるという意味でも大切なことです。

骨粗鬆症におすすめの食べ物

骨粗鬆症におすすめの食べ物カルシウムと、カルシウムの吸収を促進するビタミンDを意識して摂取しましょう。
カルシウムの沈着を促進し、吸収を和らげるビタミンKも有効です。

カルシウム
  • 牛乳・ヨーグルト
  • チーズ
  • しらす
  • いわしの丸干し
  • 油揚げ
  • 干しエビ
ビタミンD
  • きのこ類
  • 卵黄
  • 貝類
  • バター
その他の食品
  • 納豆
  • 人参
  • バナナ
  • かぼちゃ
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