椎体骨折

椎体骨折(ついたいこっせつ)とは

椎体骨折脊椎(背骨)を構成する1つ1つの骨を椎骨と呼び、椎骨の主要を成す円柱形の部分が「椎体」です。
椎体骨折とは、この椎体で起こる骨折のことを指します。いくつかの原因がありますが、骨粗鬆症の方は、ちょっとした動作で椎体骨折を起こしてしまうことがあります。

 

椎体骨折の原因

椎体骨折の原因には、以下のようなものがあります。

1骨粗鬆症

骨が吸収される「骨吸収」に、骨がつくられる「骨形成」が追い付かず、骨がもろく、折れやすくなった状態です。
特に、閉経後の女性によく見られます。

当院では、最新鋭のX線TVシステム「Sonial Vision G4」を導入しています。骨折の診断だけでなく、骨密度の測定までを、寝たままで、5分程度で完了できます。また、台の高さは40センチまで下げることができますので、ご高齢の方、車いすの方でも安心です。

2強い外力

尻もち、落下、転倒、交通事故などによって椎体骨折を起こすことがあります。
特に骨粗鬆症の方は、畳の上の軽い尻もちなどでも、骨折してしまうことがあります。

3腫瘍の転移など

腫瘍が転移した部位は弱くなっていますので、軽微な衝撃でも骨折してしまうことがあります。

検査・診断

椎体骨折の検査方法レントゲン検査で診断します。当院では、低被ばくでありながら高度な観察ができる最新鋭のX線TVシステム「Sonial Vision G4」を導入しています。
椎骨の粉砕、脊髄損傷が疑われる場合には、CTやMRI検査も必要になります。必要に応じて、順心神戸病院などの他医療機関と連携します。

治療方法

コルセットの装着

基本となる治療は、コルセットの装着です。できるだけ安静にして過ごし、骨癒合を待ちます。ただし、長期間の安静は筋力低下などを招くことがありますので、早期にリハビリを開始します。
痛みが強い場合には鎮痛剤を処方します。

リハビリ

横になった状態でのリハビリから開始し、その後歩行訓練を行います。
椎体骨折は、転倒や尻もちなどでも起こるため、コルセットを外したあとも、転ばないための筋力、バランス感覚を取り戻すリハビリが必要です。

手術

コルセットなど装具療法、リハビリを行っても痛みが続く場合には、手術を検討します。
近年では、つぶれてしまった椎体にバルーンを入れて、椎体の整復を図る手術(バルーン併用経皮的椎体形成術)も行われています。
また、下肢の運動麻痺が見られる場合には、脊椎固定術を行います。

手術が必要になった場合には、順心神戸病院へと入院していただき、そちらに当院院長が出向いて執刀することが可能です。

椎体骨折の予防方法

椎体骨折の予防椎体骨折の予防で重要になるのが、転倒しないように筋力をつけておくことです。スポーツジムで器具を使って行うような高負荷のトレーニングは必要ありません。年齢や現在のお身体の状態に応じて、ウォーキング(散歩)、ストレッチ、水泳などの運動を行いましょう。
また、骨粗鬆症の方は、しっかりとその治療を受けましょう。骨粗鬆症は、椎体に限らず、さまざまな部位での骨折のリスクを上昇させます。

運動が苦手な方へ

運動が苦手な方には、万歩計を使用し、その歩数をカレンダーに記録しておくことをおすすめしています。
「記録しておく」ことが重要なポイントです。ご自身で結果を意識することで、自然と「頑張ろう」という気持ちが湧いてきます。
現在、携帯電話・スマートフォンにはほぼ万歩計の機能がついています。使い方が分からない場合にはお教えしますので、ご来院の際に携帯電話・スマートフォンをお持ちください。

一番上に戻る
tel.078-736-1511tel.078-736-1511 WEB予約WEB予約 メール問い合わせメール問い合わせ